日誌

　ある研究所のオープンハウスへ出かけた。
　内容はさておくとして、この組織、建物からいろんな組織が撤退して、使われていないスペースが多いようだ。以前は売店や食堂ももっとちゃんとしていたけれど、もちろん売店は無くなったし、食堂も広い割にスカスカ。
　普段利用客が少なく体勢が整っていないのか、今日は客をさばき切れていないわ食べるものがどんどんなくなるわ、調理員が悲壮な顔をしてお湯を沸かしたりお詫びを言ったりしているわで大混乱な様子だった。食器返却口から覗く調理場の、荒れた暗いムード。痛々しかった。
　きっと何も知らないで来て利用した人、ここのことしか覚えてないかもな。