きちんと締める

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 わけあって、8年分の家計簿を締める作業をしていた。ずっと。

 といっても、8年分さかのぼって全部の家計を調べ上げたわけではない。その時々自分で作ったExcelファイルに入れていたわけだが、最終的に家計を「締める」という作業をしていなかった。締めるには、その期間に入力漏れがあってはならないというちょっとしたプレッシャ−があって、それから逃げていた。
 そうこうしているうち、最後に締めたのが2004年の8月という事態になった。別にその締め作業をしたからといってお金が入ってくるわけでも誰に褒められるわけでもない。一つだけ言えるのは、家計の収支がはっきりして、無駄がわかる。今どこにお金がかかっているか見える。そういった、現実を直視しろオマエ、という作業でしかない。
 そしてそうやって作業をすると、「そういえばあの時交通費を出した」と言い始める人が家族にいて、2005年の夏に帰省したかとか、もう脳内に何も残っているはずの無い記憶を引っ張り出さないといけなくなる。そのころ出したメールをあたってみたりしてもそんなスケジュールを残していなかったりしてよくわからない。
 そういえばどうだろう、と、ふと思い出してこの日誌を見てみた。この日誌は全く書かない期間と、理由は知らないけど毎日書いている期間があったりする。毎日書いている期間にその調査時期が当たるとすごく助かった。どんな形でもきちんと書いておくものだ。
 未来の自分が何も覚えていないことを知らないんだよな。この時の私。
 今の私ももうすぐいなくなるに違いない。

 家計簿を締めることによって、家の書類のスキャンや処分なども進んだ。なんだか憑き物が一つとれたような気がする。ここ数年出産や病気やらなにやらでそぎ落とすこともできずうろこのようになっていたものがなくなった。
 本当はこのサイトも整理整頓をすることが目的でたてたような気もするし、原点に一旦戻ろうかなとも思っている。いつまで続くかわからないが。