ベスト盤のタイプ

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 結局先日書いたNEWS(ジャニーズのグループ)のカウントダウンは、「シングルリリース、ベストアルバム発売、ツアー」の発表だった。そして、ベストアルバムに収録する曲を選ぶためにファン投票をするということだった。(その締め切りも4月30日なので、だいぶ過去の話になるが)

 私はさほどファンじゃない人のCDも、レンタルしたり買ったりしている。知らないシングル曲は聴いてみたいがアルバムを買うほどじゃない、という対象が殆どなのかもしれない。ベスト盤を聴いて興味が出て更にアルバムを借りてみる、ということももちろんあるが、ほとんどはベスト盤で満足している。
 好きなタイプのベスト盤は、シングルが発売日順に当時の音源のままで順番に並んでいるごくシンプルなつくりのものだ。曲の順序がだれかの感性で並び変えたり、妙な選曲されたりしておらず、純粋にデータベースになるような作りになっていてほしい。だから、ブックレットの最初に発売日もきちんと書いてあり、レコードジャケットも載っていて適切な曲解説があるというのが最も嬉しい。
 曲収録数制限とリリースされたシングルとの絡みで、A面曲が並んだ後にカップリングが選曲されて並ぶ、というパターンはある程度仕方ないと思うけれど、本当なら、A面B面A面B面と時系列に並んでいてほしい。やっぱり時間でソートされているというのは強力で、声や歌い方や戦略の変化が掴みやすいし、その歌手人生が見えてくる。ブックレットを開きながら、リリースされた日付の空き具合を見ながら、この間にリリースが無くて、次にこれを出した意味なども考えたりできる。
 昔のアイドルに限って言うと、最近は何度も同じ人のベスト盤が売られて、そのたび、ヒット曲だけ、A面曲全部、AB面曲全部、アルバム曲の一部を含む数枚組、コンプリートボックス、といろいろのものが出る。ニーズに応じていくつも用意していてくれるならいいけれど、少しずつ出し惜しみして小出しにしてくるしすぐに廃盤にするし、どのタイミングで買えばいいのか迷わされる。
 私はほとんどのアイドルは「A面曲全部」のお付き合いが多い。それ以上の収録数のものが出ても買い直すのはほんの一握り。

 余談だが、私が聴きたい曲というのは一番普及する「ヒット曲だけベスト」には入っておらず、「A面曲全部」ベストに入るパターンが多い。シングル数が少ない歌手ならCD一枚で済むけど、リリースの多い人だと全曲集はかなり高くつく。一番困ったなあと思うのが、昔から郷ひろみの「地上の恋人」が欲しいのだけれど、安いベストに入っているのを見たことが無いことだった。ダウンロード販売してくれないだろうか。

 話は戻るが、私はベスト盤はその活動の歴史が一枚に押し込められているという、時間軸のスケールをギュッと小さくしたダイジェスト感が好きなので、当時の音、当時の声が時間順に並んでいてほしいと思っている。NEWSはメンバーの変遷などいろいろあったグループであるからこそなお、9人から始まって8人、(7人)、6人、4人のシングルの音をそのまま並べて聴きたい。実際のところ、手に入れたアルバムやシングルを単独で聴くことはあっても、シングルをまとめてリリース順に聴いたことは一度もないから、どんな感じなのかはベスト盤を聴くときまでの楽しみにしたい。ファン投票のベストに関してはまたいろいろ書きたいので後日書く(つもり)。
 でも、4人の録りなおしの音を切望するファンがいるというのはわかる。だから、9人から4人になった歴史とともに、厳選した代表曲を成長した今の4人で録りなおして、一番最後にボーナストラックでつけてほしいとも思っている。その年にしか歌えない、4人になった今にしか歌えないその歌ってあると思うから。

 と、そんなことを書きながら私の愛するベストアルバムである、Kate Bush のThe Whole Storyの Wuthering Heightsの録りなおしを思い出していた。このベストアルバムを挙げたことで、今まで延々書いてた話は何だったんだ、ということになってしまった。あああ...。