STORY前日

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明日STORYを見にいくので落ち着かない。新作の箱推し用メッセージうちわも作った。それでもまだ落ち着かないので、ダラダラ書いてみる。


去年の4月と5月、私は仕事を休んだ。コロナウィルスの影響で子供の小学校が休校になった人への助成金を会社が利用して、有給休暇を頂いたのだった。実情を言えば取引もほぼストップしていたため、オンラインで働くより休んだ方が会社のためになる。私は2ヶ月間、学校へ通えない娘たちと、ステイホームに忠実な生活をしていた。もともとインドアな私は家にいることは全く苦でなく、どちらかといえばそんな少し特別な時間を純粋に楽しんでいた。コロナ禍で現場やオンラインで働いている人たちには本当に申し訳ないような気持ちだった。

私の勤め先は「死の谷」を超えることのできない小さなベンチャー企業で、コロナ関係なく景気が良いことがない。日頃から社長たちは売り込みやスポンサー探しに全国を飛び回っている。職場に復帰してから、緊急事態宣言下で社長たちがどうしていたのか事務の人に尋ねると、「いつも通り金策にあちこち飛び回っていましたよ」と苦笑していた。それを聞いて、そうだよな、と思った。側から見たらなんでオンラインでやらないんだとか、県跨ぎの移動をするなと非難されるのかもしれないけど、彼らは会社を潰さないためにいつも必死だ。そのやり方があの時のベストだったのかはわからないし、自分本位だと言われてしまうのかもしれない。でも、結果、今現在も会社は潰れておらず、私は仕事をさせてもらっている。

なんで今更こんな話を書いているのか、というと、先日見た記事に、手越くんが活動自粛になった件を「緊急事態宣言中に不要不急の外出を繰り返したため」って書いてあるのを見たからだった。
不要不急かどうかなんて、本当は、その人の立場にならないとわからないことなんだよな。


今まで何度も手越くんについて感じたことを書き連ねてきたなあと思う。それだけ自分で思っていた以上に彼の退所で受けたダメージが大きかった。今も明日の準備のためグッズを開封して、娘のために買ったうちわを見て辛くなった。
去年もいろいろ書いたしもうかなりしつこい域になるけれど、STORYを見る前日である今、加筆しておきたいことを記録しておく。


去年の大晦日に手越くんのInstagramを読んだ時、彼の気持ちを理解したくて半年くらい観察を続け、ずっとあれこれ考えていた内容に、最後のピースがはまったような気がした。あれを読んだ時、ワイドナショーのコメントで中居さんが使っていた「火炎瓶」という言葉が頭に浮かんだ。
あの会見は100万人が見ていた。NEWSのファンは100万人もいないはずだから、ファンに向かって説明する場のなかった手越くんは、事務所を出て、まず、中居さんの言う「火炎瓶を投げ込んでいた」人たちを相手にしていたということなんだろう。

退所は彼が決めたことだとしても、あのタイミングで退所することになったのはいろんな要因での「結果」でしかなったのだろうと思う。結果を受け入れて進んでいる明るい前向きな部分や炎上と戦う部分、そこに色々な心情が混在しているようなわかりにくさは、確かにあった。NEWSファンは「流石にふざけないで」って言ってたけど、そりゃSTORYやりたいですかと聞かれればやりたいですと正直に答えるよなと思う。ネットで「STORYをぶち壊したのは一生許さない」「メンバーが好きだったらSTORYを放り出してやめたりしません」とか誰かがコメントしているのを見ると気持ちがどんよりする。


退所後テレビでの活動に制限を受けることが予想されるという、かなりシビアな道を選択したタレントは、個人事業主として自分一人で営業活動を進めなくてはいけなかっただろうと思う。去年の暮れに書いた日誌で彼の「飲みュニケーション」について触れたけど、基本的に人見知りなタレントの武器となる営業活動が「ともに飲んで距離を縮める」だったというのはなんとなく理解できる。仕事がなくなり時間はあるけど先が全く見えず、事務所を頼れなくなる未来が迫るというのはなかなかに辛いことだ。3月に退所しようとしている以上営業活動を止められたら死活問題だったかもしれない。

でもそれが本人にとって正当な営業活動であればあるほど、事務所として手に負えなかったということも逆に理解できる。あれだけコンサートが中止になって再開の見通しが立たず、事務所はかなり厳しい状況だっただろうと想像できる。あの規模のコンサートに関っている人の生活、抱えているタレントの生活に対する責任がある。退所を予定する3月まで彼は写真週刊誌に狙われ続けるだろうし、彼がまた今後写真週刊誌に載れば、一丸となってコロナ禍を乗り切ろうとしている事務所と事務所タレントの足元を掬われかねない。

その結果、あの早い時期の退所になってしまったのかな、などと年末年始つらつら考えていた。事務所にとっては、それはファンに語りかけることも形式的なエールも許されないくらいの大罪だったということか。

YouTube界の治安や数字に消耗しながらも、私はずっと手越くんを見続けている。彼の退所で受けた心理的なダメージは、「多少の失敗をしながらも仲間を増やしていく彼」というものを見ることでしか解決しないような気がしている。フクオカカウントダウンも、関西コレクションも見た。NEWSの華やかなステージとは違っていたけれど、たった一人で、歌だけでステージを成立させる力があるのは圧倒的な強みだ。私は特にフクオカカウントダウンでの「虹」と関西コレクションの「魔法の絨毯」が素晴らしいと思った。どちらも歌ってみた動画の内容を私の中では全然超えている。やっぱり凄いよなあ。


普段はもうすっかり平常心ではあるけれど、正直、時々、いろんなイバラのようなものを感じて胸が痛くなることがまだまだある。この辛さはなんなんだろうなあ。これからもずっと私はこの感情について考え続けてしまうんだろうな。


私が1番好きなNEWSのアルバムはリアルタイムでは知らない「LIVE」であることは以前から変わらないのだけど、歌割がどうのこうのハモリがどうのこうの言ってる割に、今、1番好きな歌は「クローバー」なのだった。それぞれの個性の違う優しさが溢れていて、私の好きだった4人が詰まっている歌。4人の最後のアルバムに、この歌があってくれてよかった。

明日、遂に3人のSTORYだ。それを見ることで、何かまた私の感情が揺さぶられるんだろうと思うけれど。