蘇る記憶

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 感謝祭の件をウォッチしていて、嫌なことを次々思い出した。というのも10代のころ、私は先生をよくキレさせる生徒だったのだった。地味な私が何かに入賞してトロフィーを全校生徒の前でもらった、いわゆる"こんなの初めて〜"という朝礼で、隣の子と話をしていただろうと関係の悪かった担任に激怒され、その子と二人居残らされトロフィーの横で正坐強要されたっけ。高校に入学したばかりのころ、世界史の授業が休み時間まで延びて退屈で、別のことを考えながらペンケースで遊んでいたらそれがカチャカチャうるさかったのか、いきなり先生がキレてつかつかと寄ってきて出席簿で頭を強打されたっけ。朝礼の時は隣の子の話に相槌を打ちつつ先生の話を多重放送のようにぼんやり聴いていたから悪いことをしている意識もなく、世界史の授業の時もなんで先生がキレたのかわからず呆然としていたなあ。そういえば産休補助の先生に突然キレられたこともあった。あれはその場の空気しか思い出せないが。

 以前、カリスマ性のある怖いボスの実力で成り立っていた会社にいたことがある。ボスに対するイエスマンの古参の社員がとりまきとなっていて、実力の有無関係なく管理職だった。だめな若手のつるし上げなんて当たり前に朝礼で行われる。周りはボスに叱られないように動く。ボスに気に入られない人は居場所がなくなり転職するしかない。その程度のことはその会社が特別なわけでもなく、きっとよくあること。今回の映像はそういう日常にリンクして生々しく感じられたというのもある。
 殴った殴らないは放映されていないから真実はわからないしどっちでもいい。楽しげな番組の中で俯く姿の異常さとリアルさだけはやけに染みた。