「動かない蟻」を見に行くということ

  • 投稿日:
  • by
  • カテゴリ:

 シアタードラマシティにシティボーイズミックスPRESENTS『動かない蟻』を見に行ってきた。昨年は大阪公演がなかったので、劇としては2年半ぶりだ。私は前の日から落ち着かず、なんだかおかしなテンション。今、一人で劇やライブを見に行かせてもらえるのはこれだけなので、なんというか、唯一リアルな外界との接点、といったら大げさかもしれないけど、でも、実際位置づけはそんな感じ。
 事前に評判を聞くとそういう先入観で見てしまうので、情報を入れないように細心の注意を払ってきた。賞賛の嵐ならいいのだけど万が一「なんだあれ、糞つまんね」というネットの書き込みなんてあったら、私にとっては蜘蛛の糸のような存在だというのに、その糸がぷつっと切れてしまう。
 去年は本当に残念だった。大阪公演がない、しかも連休の時期でない。見にいきようがないではないか。ギースやラバーガールが出ると言うのに、あの舞台終わりの雑談が聞けないのだ。なんだか絶望的な気持ちになり、私の中では去年は公演自体が存在しなかったことになっている。
 今年は東京での公演情報が入った時、思わず待ち切れずにASH&Dの事務所に電話して「大阪公演はやるのか」と聞いてしまったほどだ。今年は大阪公演があると聞いたときはどんなにうれしかったか。そしてそのあといろいろお願いして都合をつけ、チケットも取った。それが今日の公演なのだから。
 見に行くということ。行けるということ。それは本当に素晴らしいこと。